「葬春華舞い散るあの丘で」の、Kagrra Version。
CROW時代からある曲で、「葬春華〜」のVersionではスピード感があったが、
今回ではどこか落ち着きのある曲調に変化。曲間にあった台詞のカットなど、展開も再編成され、
再びパッケージされるものの、更なる魅力を秘め、名曲としてリリースされる。
一志のサビでのファルセットとメンバー名義で奏でるその雅なバンドサウンドは、
他のヴィジュアル系とは一線を引くほどである。LIVEでは合唱が起こる。
一人の女性が主人公となる物語。漆黒の闇に染まった人間の住む街、それはいつの時代も変わらない。
人は死んで、肉体は土に還るものの想いはどこへ還るのか。
愛する人に想いを告げぬまま…やがて死へと近づく女は考えた。
おぼろげな月の光に手を伸ばせば…愛する人の想いも解る…、
自分の想いも届く気がして…手を伸ばすものの、想いを伝えることもできぬまま、息絶える。
愛する人の住む街はとても寂しく悲しい…心に鬼が住む人々が住む街。
「想いを伝えられない」という耐え難い痛みを胸に逃げ出したくなるけれど、愛する人を見守り続ける。
愛する人がただただ…幸せになるように。桜が舞い散る…二人で街を見下ろした…あの丘で。
私の生きてきた鬼の街はとても寂しくて 果てない痛みから遠く遠く遠く逃げたくて
貴方を下に見て私一人陰を抱いて眠る
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