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夜伽噺
† amazon†
Kagrra/ カグラ
夜伽噺
発売日:2005/11/23
参考価格:\1,575
価格:\729 OFF : \846 (54%)
※この情報は、2009/05/09 22:22のものです。
月下想葬 (げっかそうそう)

風を切る音などの臨場感を意識した楽器の音色を意識された曲。
Kagrraがあくまでロックバンドであると再確認させるような人気曲であり、
ツインギターの魅力が前面で出た作品。歌詞と、シンセにより演出がとても悲しく、悲恋の演出が秀逸である。
複雑なことをやってのけた技術が集約した曲でもある。

歌詞の世界観は「忍者」。
運命に弄ばれた主人公と宿敵。前半の歌詞で容姿を歌う部分があるのだが、
これを考えると「くの一」ということが解る。(以下、女と表記)

一枚の夢…修羅の国へと犯す狂気の鬼……宿敵を葬り去れば、愛する人と共に愛し合うことが出来る。
仮面を被り、最後、女は宿敵を倒す…しかし、宿敵の砕けた仮面から覗いた顔は…愛する人の顔であった。
全てを悟り、くの一は、悲しみに血の涙を流す。
築き上げてきた愛情は刹那の如く、一瞬で滅び、やがてくの一の魂も砕け散り、自殺。
二人、天にかえる…そんな悲しい夜の物語を語った歌。


儚く壊れた 骸から 覘く 神の欠片 全てを悟り 泪には血が滲む
刹那に滅びた 愛は 朽ちて 砕け散る 弄ばれた 運命と命とともに

あまふらせ たんまいな

メンバー全員で唱えられる呪文のようなコーラスが特徴の曲。
一志のヴォーカルとファルセットを巧みに使い女雅のベースが縦横無尽に響く曲。
LIVEではその神秘の世界観に引き込む。
アコースティックギターはエンジニアによる音声加工の技術により美麗な音色となり神秘性が増した曲となった。

世界観は「旱魃(かんばつ)のときの雨乞いの儀式」。
『あまふらせ たんまいな』の意味は、「雨を降らせてください お願いします。」という意味となる。
旱魃により、死にいく人々…積み重なる村人の死体、幼子の雨を望む、
乾いた涙は神を見る。生きるものの死があるからこそ生がある…僅かな恵みにより生を歌った曲。

破壊の神は 嘲り嗤う その聲は天を裂いて
生きとし生ける全ての者はその眼光に平伏す
奇祭

白水・女雅のリズム隊による曲。リズム隊らしく、突き抜けた明るさに心地よいドラム・ベース重視の音。
ちなみに裏話として、女雅と白水がこの曲の原曲のノリで踊っているところを一志にドアから覗いていたらしい。
その光景はまるで「奇祭」だったそうな。(笑)

しかし歌詞の世界観はグロテスクな「虫送り」の物語。欲に塗れ、黄金の実が成る木に手を伸ばす諸人。
亡者のように狂うその姿は地獄の餓鬼の如く卑しい。しかしその実を食した者はみるみるうちに蟲へと変わる。
やがてその蟲達は村人を襲い、口に滴る緋い露となった。(つまり喰われた)
そして欲に塗れた蟲達は、人間の中に「欲」が潜む限り存在し…現世の闇に巣食う。

戒めを解き 羽を翳し 醜い穢れは 蟲の如く
我に孵り 辺り見渡す 溜息吐き 見つけた物は

my evaluation


ひとつひとつの曲に語り部がついているような「春麗ら」「夜伽噺」ではエンジニアも変わり、
「gozen」で楽器が変化したため、Kagrraの音の貪欲さがでた二作品。
どうせ買うならロックテイスト好きなら「夜伽噺」、何度もおっとり聴きたいなら「春麗ら」。
ふたつのマキシをループして聴くとイイ感じですよ。

二つセットで安くお店で売られたりがあったりかもなので、そういった機会に揃えるのも吉。
この作品名には思い出があり…当時買うとき、間違えて「よおとぎ」って言っちゃった苦い記憶があります。
これ、自分で何言ったのかわからず意味を調べるとエライ意味だったのでかなり木っ端恥ずかしかったです。
なのでみんなも注意してください。正しくは「よとぎばなし」です。