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君といた五線譜
† amazon†
Moran/ モラン
君といた五線譜(DVD付)
発売日:2008/11/12
参考価格:\2,100
価格:\1,870 OFF : \230 (11%)
※この情報は、2009/05/17 16:44のものです。
カクタス亜科

結成当初からある曲で、柔らかい印象を感じさせつつも、切なく、優しさを感じさせるナンバー。
シンプルにまとめられつつも、サビで展開が変化したりと、抑揚のあるドラマのある曲。
聴いているとすっと聴けるが、メロディを口ずさもうとすると展開が複雑であることがやっと解るという不思議な曲。

30年に一度しか咲かない花、サボテン。あまり人が触れないもの、今まで人の愛情に触れなかったものが、
初めて愛情に触れた時にどう感じるかとか、受けた愛情をどう返すかを考えるという物語となっている。

窓辺の風と 幾度の夜をなぞり やがて赤い蕾をつける
いつかその目が 悲しみに暗れたら 僕はこの花を開くだろう

LOSERS' THEATER

全く同期音を使わない、バンドサウンドひとつで勝負した無骨な曲。
歌詞の内容としては、ライヴハウスに来る見る側視点として書いた歌詞。
答えを求めてライヴハウスに辿り着いて、心に刺さる答えを突きつけられて帰ってくるといった内容である。

殺気立った眼をした男の目というのは、Hitomiになり、そして胸の中を暴れ、メッセージを置いていく。
ただ、Hitomiは、「自分はこんな人間だ」というより、「こんな人間でありたい」という願望を描いたようにも思える。
Hitomiが描く、理想のヴォーカリスト、カリスマ性があり、心の中に何かを残すような。意思表明にも見える。

誰がために作られた童話 最上の薔薇を探す人
残量の数値 甘い時間ばかり磨き減らし
君といた五線譜

Zillのアップライトベースと併用することにより生まれた、ベース音のニュアンス分けなど、実験も兼ね、
ピアノを含め、ひとつひとつのメロディの響きの美しさが際立つ曲、
大切な人を失った時の喪失感、そしてそのときに感じる世の中の不条理さを描いた「君といた五線譜」。

触れるたびに思い出し、色褪せず足枷のように鳴り響く音、大切な人の思い出が眠る五線譜。
解りやすい歌詞の中にさり気無く入る「銃声」といった現実味の無い単語も混ざり、非現実のように見せるものの、
その歌詞の中にある、「別れ」と「弔い」の歌詞は優しく心の中を癒してくれる。

同じ道を同じ歩幅で 歩いていた
君が笑って 嬉しくなって いつも傍にいた…はずなのに

my evaluation


Moran初であり、メンバーのこれまでの経歴の中でも、初でもあるPVが付属した作品。
PVでは、白のイメージを前面に出した映像となっており、演奏シーンもフューチャーされた内容となっている。

全曲、一癖も二癖もある曲ではあるのだが、シングルとしてパッケージされることでどこかまとまりを感じる今作。
この三曲をヘヴィループしてもストレスを感じず、歌詞を読むことでより深くその世界に入り込める「深さ」も感じさせる。

Moranとしてのアート・ワークを感じさせる作品として、初めての人でも取っつきやすい作品。
限定枚数の制限は無いので、購入もしやすい点も高評価。良いカメラ、良いスタジオで録音されているので、
色褪せない名シングルの一つとなるだろう作品となっている。