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Stitch DoLL
† amazon†
SUICIDE ALI/ スーサイドアリ
Stitch DoLL
発売日:2010/06/23
参考価格:¥1,890
価格:¥1,890 OFF : ()
※この情報は、2010/06/27 14:41のものです。

Stitch DoLL

「生命の傾斜落ちゆく 妄想の記録」、
Stitch DoLL、縫い合わされた人形。

大切な人を失い行きつく場所もなくなってしまった人物がいた。
「もうすぐキミニアエル」と呟き、ひとつひとつの工程を進めていく。

魂を呼び戻す神の術を使い、恋人を復活させようとさせる。
傍から見れば屈折した行為ながらも、
私利私欲のなき、汚れない心。愛情を原動力に人としての罪を重ねていく。
フランケンシュタインをモチーフにしたような物語となっている。

ダークネスな妖しいメロディと、激しくも物悲しいバラードに仕上がっている。
SUICIDE ALIとしてのテイストを守りつつも、歌詞がすっと入るメロディがよい。

二人が過ごした日々は決して
理想的だとは言えない

微睡むほど静かなあの日よ
答えて紡ぐ糸 探しに行くよ 感情のカルマ




Traitor

この世の楽園とも思われる場所の裏に潜む秘密に気付いた、
「Traitor(反逆者)」を描いた曲。

ライヴ映えも期待できるような煽り曲となっており、
デジタル加工されたGoshiのヴォーカルがのったハードロック。
歌詞は言葉遊びを全面的に出しており、物語の背景を描いた要素は少ないが、
空気を殺さず、激しい緩急を繰返すデスヴォイスによるヴォーカルが心地よい。

馴れ合えばいつもそうでしょう
運命の正体は延命
事変わる鮮度に困って
and gage is steady mind



CHAINSAW

母体を突き破り、産まれた自分を皮肉った比喩、"CHAINSAW"。
最愛の母の犠牲から得る生を選ぶか、自身の死を選ぶかの二択。

歪んだ愛情を表現するかのように全面に、ノイジィな効果音が響いたミドルナンバー。
ライヴでは何か歯車のようなものをグルグルと回すかのような振り付きもあり、
その様子は何か、真っ赤な母体から手にするチェーンソーで切り破るかのような、
異常な光景を見るかのような感覚にさせる。

前作、「さらう笛と約束」にも収録されていたが今回は再録となっており、
ライヴで演奏されている今のテイストで収録されている。
Goshiのヴォーカルの歌詞が非常に聴きやすい程度に加工され、
ライヴに普段行っているファンにとってはニヤリとするテイストに仕上がっている。

今も尚続いている 人格の欠如
あの破れていく感覚を消せず

血しぶきと誰かの憎しみの中に いつも僕はいる


誘拐ごっこ (DJ Manik remix)

「第4のwartz」に収録された「誘拐ごっこ」のリミックスバージョン。
ワンマンライヴ、【第4のwaltz-virus code:Sailla-】でも無料配布されたCDの内容となっている。

本当にオマケというか、BGMとして楽しむデジタルサウンドに仕上がっている。
販促用というか、アルバムのリミックスを入れて原曲が気になる…といった意味では、
良い収録方法かと思われる。ちなみに歌詞は収録されていない。




my evaluation



四曲入りで、1,890円という若干戸惑う値段ではあるが、
インディーズに入り浸っていると「こんなもんだよな」で済む自分が怖い。

それは置いておいて、初めて聴く人には是非アルバムから入ってほしいところだが、
ここから入っても全然問題ない。聴きやすく解りやすいダークバラード。
バンドが気に入れば、リピートするにも良い感じでストレス無く聴けるはず。
ライヴの雰囲気も掴め、新曲旧曲のバランスも取れているため良いシングル。

ジャケットの制作模様はメンバーのブログにも掲載されているので、
気になった方は見てみるとよいかも。