物悲しい歪んだギター。
蝋燭の火がゆらゆらと揺れているような感覚に感じるバラード。
徐々に熱を帯びるサビ、歌うのは、「愛しい人の記憶喪失(amnesia)」。
ノートに書き綴っても何も思い出せず、ただただ繰り返してみる夢。
自分と…隣に誰かがいる、かつて愛した人。
記憶のアルバムを開ける鍵が壊れてしまったような感覚。
思い出そうとしても、何も思い出せず、過ぎていく日々。
思い出したいのに何も出来ない無力感。
いつもそこにあることが当然と思ってしまっていた日常。
どれだけ大切であったことを思い知り、どれだけ取り戻したくても、
散るときは、一瞬。失ったものは戻らない残酷。
振り返る過去はただ、君が傍で、暖かな陽がそこに在って
その日がいつも続くなんて 思っていたのだろう、また君に逢えたら
離れない様この手に抱くから 淋しいと言わないで 笑って、、、
ヴォーカルの韻やベースリズムが非常にリズミカルでキャッチーな曲。
漾の独特の歌い方のせいもあり、歌詞を「音」として楽しんでしまうが、
歌詞を視覚的に見ると、全然違った聴こえ方になってしまう不思議な曲である。
「Persecution complex(被害妄想)」、
期待した結末が裏切られては泣き…百通りもの理想は砂遊びのように崩れ去る。
そんな自分勝手な結末を望み、
悲しみに堕ちていく愛のやり取りの繰り返す自己の愚かさを皮肉って歌っている。
余談ではあるがライヴでは、終盤、
「これ以上愛せない、これ以上許せない、これ以上信じない、これ以上」と、
付けて歌っていたこともあったとのこと。
目を開けて 哀しみ色の空が来る日の事を思わないの?
曇りも濁りも隠す「貴方が居れば」
このcultは、「熱狂」のほうか。
ハル、ナツ、アキ、フユと、歌詞に四季を入れてみたり…
隙間をあけることで別の意味を持たせたりなどと遊び心が見えたりする歌詞。
ハードながらもサビはキャッチーな起爆性のある曲。
別作品、「hidden baby」では、別アレンジで収録されている。
[ハル]か昔のような語り口
[ナツ]いてるのは雑魚と 高みの物笑い
「愛とか夢みたい」
[アキ]が来る頃やっと しゃしゃり出て
[フユ]快な顔しても 深読みが大好き
猿だろうと恋(+交尾)もするだろう
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