Kra
ぼくとの秘密
僕との秘密
上昇していくように心地よさを覚える展開。
開放感溢れる靖乃のドラム音や舞のギターのメロディ、甘酸っぱい切なさを奏でる結良のベースといった恋物語のようなドキドキ感を膨らませるような曲で、KraというLIVEの始まり、もしくは終盤にプレイされる曲。
歌詞の世界でも、メルヘンではなく、現実の…世界のどこかで起きてそうな「恋物語」。
自分の気持ちを正直に打ち解けれない少年のもどかしさ…そしてやっと言えたときの開放感が、音に出て、最後は解き放ったまま少年の行く末があやふやに終わったことを示すかのようなシメで次の曲へと陰る。
フュージョン
怪しげなギタ−音から始まり、不思議で仄暗いショーが始まるかのような「フュージョン」。
結良のベースソロにファンが「何しよう?何しよう?」っと指をクルクル回しながらクルクルクルメンバーも廻るKraの定番曲。(結良は、はじめ、「ふざけてる…」と思ってたらしい。)
歌詞は、「一人の孤独」。
一人で居ることで、部屋に閉じこもり、過去の記憶を遡って立ち直ろうとしては孤独に苦悩するといった暗めの曲。景夕のボーカル力の緩急の巧さが出ている一癖も二癖もある曲。
すれ違い
どこかの暗い森に誘われたような…寂しい空気を帯びた効果音を鳴らす舞のギターから始まる「すれ違い」。
世界観としては、「自分が愛する人に対する気持ちのすれ違い」。
信じることに疲れたように、全体的に沈んだ気だるげな曲。淡々と歌い上げつつも自分の想いをコントロール出来ず、空回りしながらも一生懸命伝えようとするのを表現しているかのような景夕のボーカル。ここから空気はさらに沈んで、次の「少年ブギー」で不満を吐き捨てる。
少年ブギー
「少年が出会ったブギーという不思議な少年」。
ブギー=心の影の化身といえば、辻褄が合うかも…。鋭く、何もかも傷つけながら、歪んでいくような感覚。
タンゴ調で世界の真実を語るブギーを演ずる景夕。吐き捨てるように少年の焦燥感を、青白い火のようにユラユラと燃えるサウンドと共に歌い上げる。Kraというバンドサウンドのダークな面が前に出た曲で、メルヘンの「奇怪」という意味を十分表せた曲かな。俺は好きな曲です。
また会う日まで
一番…アルバムの表紙とイメージが合った曲じゃないかな?
吐き出した分…ほんのり明るくなったような曲。タイトルどおり、内容は「優しい別れ」。
しかし恋愛とはまた違った…友達と…また一緒に遊ぼうねっといった感じ。LIVEでも終盤に位置する曲。
軟らかい曲調のなかに、「ブリキの旗」というKraの曲の世界をリンクさせるようなワードも含まれている。Kraのメルヘンの「可愛い」と言った空気が溢れたような曲かな、
まとめ
ドラマティックな展開ながらもこのアルバム…少し、一曲一曲の工夫が足りないかなぁ。
音のバランス…ミックス、広がりをなおせればもっと、イイ雰囲気が出るはず…と思う。まぁ、KraのCDリリースとしては初のCDだから仕方が無いかもしれないけれど…。正直、一枚目としてはオススメしない。でも「LIVEがもうすぐあって、あと4枚ぐらい持ってない」って言うなら買ってもイイかも。全曲なんだかんだいって定番曲の範疇だしね。とりあえず、「ミックスが気に入らないから、買うなら余裕があるときに」っと言っておきます。
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