Kra
君に質問!
ブリキの旗
春に出したデモテープ「Brise」の再録。
デモテープをリリースしたときからの成長具合が見られ、今までの経験、技巧を含めさまざまな音が詰め込まれている。
心地よいピアノから始まり、気持ちのいい爽快なロック。伸びやかな景夕のボーカル。クリーンな舞のギター、淡々とリズムを刻む結良とドラム靖乃のリズム隊。LIVEでは、サビでライブハウス全体が手を左右に振り、大合唱が起きる。初めて聴いた人なら、「あ、これがKraって感じだな」っと、一番解りやすいKraを感じることができるんじゃないかな?
ミセス
「妙薬売り□(マス)」。
物販のTシャツにも書かれてあったりする歌詞のフレーズまである、人気曲。
歌詞の世界観は、「ドラッグ」。
主人公の女性がクスリで今まで見ていた世界がどんどんおかしくなっていくような内容。
ベースがロカビリーっぽく、タンバリンと手拍子。ドラッギーな世界を現したような変てこなギター音、マヌケな感じを出したドラム、明るく陽気で可笑しな世界、…しかし、効き目が切れ暴れるようかのように…急激にトリップしていくようにサウンドが激しいロックに展開し、Kraの退廃的な世界観が現れている。Kraを語るのに外せない曲。
例え
明るくてノリノリのポップな曲。笑顔で飛び跳ねるような躍動感のあるリズムが特徴。
イメージとしては、夢心地で空を飛んでいる感覚…遊園地の中を滑空していくような感じかな?(笑)
しかし、歌詞は哲学的な表現であり、「人生というなかでのキミという存在」っと言った内容。
嫌なものから逃げるのではなく、自分という存在をコマに、世界という名前の箱庭を駆け回り、地図を描く…前向きでありつつも隠れたメッセージ性が含まれた曲かな。
ショータイム
Kraの煽り曲。
過去と現在、現実と仮想世界が、脳を掻き乱すようなサウンド。Kraのサーカス団が表現する怪しげな空間の中にある狂気が一番前に出た曲。血液が沸騰したかのように赤い照明の中、ファンも激しいヘドバン、逆ダイ。
歌詞も、「あ゙ ぁぁあぁああ゙ あぁぁぁぁぁぁ」と、壊れ気味。一番、Kraっ子が「頭がイタイ子になれる」時間といっても過言じゃない。ちなみに…余談なんだけれど、煽り途中のクイズって今のワンマンでもあるのかな?
あれがあるととてつもなく長く感じる…まぁ、厄介といえば厄介な曲かな。(笑)
Hard Lolita
ひっかくようなスクラッチ音と、どこかアジアンテイストを感じさせる曲。
この曲は2ndpressに追加された曲で、このアルバム内では一番異質に感じる曲じゃないかなぁ…。
Kraの新しい顔といった感じ。一番解りやすく、メッセージ性の強い曲。
「強く、生き続けろ」。
人として生きていくことの痛み、愚かさ、辛さ…しかし、痛みに耐え、ただただ前を進むといった力強いロック。しかし、このテイストが後の「ブラフマン」「アートマン」へと、変貌を告げる予兆である曲だったかもしれない。
まとめ
「Kra入門編」と俺は、名前つけときます。これ聴けば、LIVEは3割は楽しめますんで。バランスの良さと、前回の作品「ぼくとの秘密」の物足りなく感じてた音の広がりが解消されてイイ感じになってるかな。ホント、初心者は「ショータイム」と「ブリキの旗」、「ミセス」は抑えておいたほうがイイ。可愛いだけのKraだけじゃなく、カッコいいKraも堪能できる。
ただ…新しいことをした感が無いのは、しょうがない気がするかな。
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