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℃(ディグリーズ・センティグレード)
† amazon†
deadman / デッドマン
/ディグリーズ・センティグレード
発売日:2004/10/06

参考価格:\1,890
価格:\1,796
OFF : \94 (5%)
※この情報は、2009/01/25 15:21のものです。


degreeds centigrade

「摂氏度」というタイトルをつけられたこの曲。
deadmanを聴いている人にとっても、「らしい」「らしくない」で賛否両論があったが、
やがて定着した爽快なストレートナンバー。

『失くした手のひら』という表現から、この作品の主人公は死んでいる状態から始まる。
汚れ、たくさんの者を無くし、
見える景色全てがゆがんでいる…「傷ついた心」。
天にも昇れない壊れた翼、心が0℃まで冷え切るものの、
大切な人に一言だけ伝えたい言葉が彼にあった。

『君の為に生まれた』

壊れてる翼で 飛び上がる 擦り切れる心で 何度でも




monster tree

ホラー要素の強い曲。しかし、スプラッターものというわけではなく…
夜のモンスターツリーが生えた森を徘徊するような怖さ。ダークジャズを感じる曲。

歌詞は、「灰色の子の物語」

「可愛いや 我が子」とあやされ、可愛がられた灰色の子。
モンスターツリーの下で揺らされる揺り籠。数え唄が歌われる。

銀貨が足りない、カチカチのパン、暖かい毛布…足りない…
数え唄がやんだ頃、悪い知らせが届く。「三つの死骸が出た」


灰色の子 独りは寂しい 灰色の子 独りは悲しい





maze room

気持ちの悪いコード進行で、何だか不思議な気だるさを感じる曲。
決して速くもなく、遅くもなく、サビの部分から辛うじて徐々に…
ほんの少しづつだけれども明るくなって……また戻る。

「maze room」…「迷路の部屋」。
此処がどこかも解らない、どこに何があるのかもわからない。
夫婦が探しているのは置き去りにした子供。
俺達はここにいる…ずっと探している…笑い声を求めている、ずっと。

wait. 此処に居るんだ 気が付いて 笑い声聴かせて 置き去りのbaby



体温

眞呼がバラードを歌いたいがために作ったというこの作品、
そのバラードにあたるのがこの曲。
歌詞も…恋と愛が違うように、一瞬以外はすべて夢。
今、こうしている一瞬だけが現実ということを歌う。
deadmanの仄暗い曲とは違った、微かに明るく…光に満ちている。

死に希望は存在せず、「また明日」と目を閉じ、感じる体温にこそ希望が存在する。

騒がしかった部屋が何も聞こえなくなるのは寂しい。
思い出が夢にならないように、繋ぐ手の体温を感じ、確かめ合えば眠ることも怖くない。
傍に居て、また夢を見よう。想い出を作るために。

体温を確かめ合えれば眠るのも怖くない
想い出と夢はよく似てる だから傍に居たいんだね

届け 繋ぐ手の温度で 「また明日」と目を閉じる




my evaluation


とにかく俺の中で…ライヴでみた「体温」が凄く印象的に残っていて、あの温かさは覚えている。
「届け〜」という広がり方が特に綺麗で聴いて欲しい部分。
毎回deadmanの作品というのは似たような…というのが無くて、振り幅がとにかく広い。

前回が好きで今回が嫌いって人も出てくるだろう。
でも四曲目がトップで一曲目が二番目かな。

正直、二曲目と三曲目は俺の中では微妙なラインにあるが、
二曲目と三曲目という組み合わせによる、残された灰色の子の視点と親側の視点として見ると興味深い。
親の過失と、子供の単純な寂しさの悲劇。互いに体温を…存在を求めあったと考えてもいいかな。

この「℃」は好みがバッサリ分かれる作品。
初めての人でも悪くは無いけど、正直曲調からして初心者にとっては敷居が高い。
買いたければ買おうってレベルでいいので後回しでいいかも。

ちなみにライヴでは全曲やっているので捨て曲というわけではない。
何度も書くが「体温」が本当にオススメ。
deadmanのバラードのただ、「悲しい」だけじゃない独特な雰囲気は健在。