ドレミ團
夢幻洋灯〜まぼろし らんぷ〜
夢幻洋灯〜まぼろし らんぷ〜
安定した4拍子のリズムが、ギターの変則的なフレーズを際立たせて、ドレミ團特有の雰囲気を持たせている。行進曲のようにノリのある部分と物語的なものを感じさせる音色が見事にあった雰囲気モノ。
歌詞の内容は、「少年の見た夢」。夢の中で一人の少年がランプを渡す。渡されたランプと映写機の光が重なり物語が始まる。夢をたどり、夢から目覚めたときに見た結末、「本当の幸せ」とは何なのか、最後の一行…そして、歌詞とは別欄に書かれている詩に結末が書かれている。
叶わなくても憶いは歪んでいく
雨のプラットホーム
ラジオノイズからドラムの連打で入る龍作曲。
どこか古臭い匂いを漂わせながらも、ドレミ團のいつもの「古臭さ」とは若干違った雰囲気。一定のリズムで音階が少しづつ上がっていくシンプルでノリやすい構成。しかし、曲の明るさとは逆の湿った歌詞。よく見ていくと同じフレーズを歌っているように見えて、言い方と内容が変わっていて、ドラマチックな展開になっている。
内容は「別れ」。電車のドアが閉まって走り出すまでの短さ、扉が閉まって二度と彼女に会えないかもしれないという焦燥感。最終列車は走り出す。
そのスピードに追いつけなくても
列車は走る 幾星霜を越えて
まとめ
二曲と少し物足りないが、PV「夢幻洋灯〜まぼろし らんぷ〜」がついてくる。内容は、少し演出はしてあるものの、基本的にはプレイシーン。閉塞感のある廃工場のような場所、カタカタ回る映写機などドレミ團の現実と虚構が交錯しているんではないかと思われる。
…が、ちょっと物足りないかな。ここまで深く作ったんだったら、いっそのことプレイシーンを省いて、全編物語仕立てにしてもらうと面白かったようにも思える。値段は1890円とやや高め。完全限定盤と書かれているものの枚数が明記されていないため、買わざる負えない感じが少しあるかな。
いままでのドレミ團を考えると、「無難な作品」という印象。聴いたら「ドレミだなぁ…」と感じる…ぐらい。
【購入優先度】:

120/200
レコ発ツアーに参加するファンなら「買い」だろうけれど…ちょっと面白くないかなぁ…。
【値段高価度】:

100/200
高くはなるけれど、ほんの少しぐらいかと。どうせ買うなら早めに買うほうがいい気はする。
【オススメ度】:

130/200
そろそろ…突拍子のないことをしてもいい頃合な気がするけれど…安パイすぎかな。
【即ライブ用】:

150/200
ライヴではおそらくやる。「夢幻洋灯〜まぼろし らんぷ〜」は特にライヴ向け
【幅広さ度合】:

100/200
いつものドレミ團…かな。
【泣かせる度】:

130/200
泣けはしないけど「深い」。歌詞の深さは毎度増している気がする。
【全体的総評】:

130/200
聴きやすいけれど、新鮮さが感じないかな。変わらないというか…どっか過去作品で聴いた雰囲気。
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