ヘヴィダークで這いずるような重苦しい歪んだサウンド。
不安定な感情の起伏、慟哭を表現したような目まぐるしい曲展開が凄まじい。
歌詞は、フランケンシュタインがモチーフとされ、「生」について歌われている。
意味も解らず疎外される日々、顔色を伺い、嫌われないように生きることの辛さ。
「何故、生きているのだろうか?」という己の存在に対しての苦悩が歌詞に乗る。
ただ「産んでくれてありがとう」と言えるような生き方をしたい、
最後まで生き、戦う純粋な気持ち。怪物とは何を示すのか考えさせられる歌詞である。
何年後かこの鼓動が止む直前
「産んでくれてありがとう」と言える様生きたい
(He may the expire before my time)
本当は心から愛する母へ…
(He will fight to the end)
Stein
爽やかなメロディーで、歌詞とともにオカルトの要素が無い…ように見えるヴィドールのサマーソング。
歌詞の内容は、「恋の不安」。一目惚れのような運命を感じさせる夏。
たくさんの綺麗な思い出を重ねるごとに募る、愛する女性が、泡になって消えてしまうんじゃないか…といった不安。
結末は、歌詞カードでカタカナにしている部分や何気なく出てる「貝」とかの隠喩表現を解いていくと解るかも。
“oh-Ms.Mermaid”
無口で無垢で夢中にさせて
まさか泡になるなんてないよね?ないよね?
大人の危ない香りが漂うラメ作曲のジャジーナンバー。
ジュイの色っぽい吐息交じりの唄がマッチし、
おどろおどろしく嫉妬や怨念が篭ったデスヴォイスのボーカルや、
イントロのヒデの「ゴッドファーザー」的なギターが特徴。
テーマは秋で、「別れの秋」を描いている。
女性の執念が歌い上げられており、
追いかけられているうちに想いが膨らみ、離れていかれることで想いが暴走する。
執念による怨恨のせいか、歌詞の表記が何か潰れてます。
これ以上 お願い 最愛ノ人
優しくしないで
綺麗なままで 終わらせて 奪いたくなる前に…
ヘヴィなバンドサウンドでメロディが前に出たジュイ作曲の本当にシンプルな曲。
歌詞としては、小さい頃大切だったはずのヌイグルミが、
大人になった今では簡単に捨てられる、「心の移り変わり」。
素直な詞であるが故に、生々しく共感出来る大人になったことで変わる価値観。
変わってしまったことで、なくしてしまうものがある悲しみと別れが切ない。
「おやすみ おやすみ いつでも 隣のMy Teddy」
一番の友達だった
「おやすみ おやすみ いつでも 隣のMy Teddy」
もう一度あの頃に戻れるなら…
ヒデの中の"ヴィドール像"を意識して作った曲で、
ヴィドールの初期の曲のように感じるような曲。
メロディアスという一言に尽きる曲で、
"サヨナラ"というどこにでもあるようなテーマでもヴィドールの音、
ジュイの歌詞で、昇華された、このアルバムの中の秀逸曲。
相手の幸せを願う、サヨナラという四文字の言葉、
ジュイの寂しくも優しい声は一度は聴いてみて頂きたい。
君の幸せを 君のこれからを 願い 想い 告げたくない
4文字のコトバ 声震わせ呟いた
悲しませるのも 泣かせてしまうのも これで最後だから…
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